4/24(水) 第32期竜王戦4組ランキング戦

先手藤井七段 後手高見叡王
127手までで藤井七段の勝利!
この結果、3期連続の昇級となりました。

振り駒の結果、久々の先手番となりました。
この結果にファンは勿論、藤井七段も少し驚いたように見えました。
お茶を飲みハンカチで口元をおさえながらしばし一点を見つめる様子は、久々に先手を得た余韻にひたりつつ、さてどういった戦いをなそうかと作戦を巡らせているようにも見えました。

中盤から終盤にかけ苦しい展開でしたが、勝機を逃すことなく最後は解説の師匠や佐々木五段も意表をつかれるような指し手で勝利を手にしました。
魅せます藤井七段!

今回の対局は観る将初心者の私にとって、評価値というものの性質を実感出来た一局でした。
評価値は一時、後手に1600程まで傾いていました。
後日のイベントで高見叡王が"あの対局は逆転というものではなかった"といったことを仰っていたそうです。
勝利へ至るには難解で角を切る不安とも闘わねばならない人間にとっては難しいものだったようです。

ソフトのはじき出す数値が、人間の対局にそのまま当てはまるわけではないということを見ることが出来た対局でした。

余談
今回の対局後のインタビューはいつもあるマイクがなく、藤井七段の背後にいる記者の方がその声を聞き逃すまいと、耳を傾けている様子が映し出されていました。

対局後ということや室内ということもあるのでしょうが、藤井七段の話す声は幾分小さめではあります。
想像するにその理由は藤井七段の耳の良さにあるのではないかなと思ったりします(実際に耳が良いかどうかは存じませんが…)。
藤井七段の耳は前を向いていい具合に婉曲しています。丁度パラボラアンテナを半分にしたような形でしょうか。
音をキャッチしやすい、集音機能が抜群の形のような気がします。
そうであるが故に、普通の人よりも少し声が小さいのかもしれないなと思ったりします。