3/11(月)第90期ヒューリック杯棋聖戦 二次予選

先手久保九段 後手藤井七段
127手にて藤井七段の投了。
藤井七段お疲れ様でした。久保九段おめでとうございます。

この日の対局室は御上段の間。
床の間には歴代の永世名人達の筆による圧倒するような掛軸が掛けられています。

「天法道」(十四世名人木村義雄
「地法天」(十五世名人大山康晴
「人法地」(十六世名人中原誠
「道法自然」(十七世名人谷川浩司
(人は地に法り、地は天に法り、天は道に法り、道は自然に法る)
この言葉は『老子』からのものなのだそう。

下座に座る藤井七段にはよく見えたことでしょう。

本局では勝利へ至る道は難解で見つけだすことは出来ませんでしたが、途中、挽回したところなどは雲の上の名人達も「良し良し」と見守って下さっていたのではないかなと思ったりしました。

対局中、押され気味かなといったところでも、その姿勢からはやる気が感じられ、また感想戦もいつもよりも元気だったように思われました。(もしかして御上段の間、掛軸の威力だったのでしょうか?)

前回の久保九段との対局(非公式)の評価値は結構上がり下がりのあるものだったようですが、今回もそんな傾向があったのではないかなという印象を持ちました。
相性というものなのでしょうか。
両者の思考の癖の組み合わせが評価値に反映しているのかなと、であるならばそこに打開するヒントが隠されてはいないだろうかと思ったりするのでした。

さて、明日は藤井七段、朝日おやこ将棋フェスティバルへ出演。
子供達の発する陽の気のシャワーを浴びて気力を充分にチャージして貰えたらなと思います。